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本当にあった怖い話

あれは……そうさね、ついこの前の木曜日のことだったよ。

その日は仕事を終えて午前1時過ぎに帰宅してね。
いつもどおり、構ってほしくてまとわりついてくる妻をあしらいながら、淡々と食事を済ませ茶碗を洗っている時に、ふと思ったんだ。

―-ああ、明日は古新聞を出す日だ

ってね。
だから自分は、何の気なしに妻に新聞を出してくると告げ、新聞を抱えて運ぶ準備を始めた。
そうしたら妻は、「私も行く」と言ってくっついてきた。

うちの妻はどうにも甘えん坊を通り越して飼い犬みたいになってしまっていて、この時も仕事で疲れた自分の目には、服の裾にかじりついてくる小型犬の幻が見えるくらいだった。
何でこんなになったのやら、甘やかした自分が悪いのか、種族の壁を簡単に飛び越えてしまった妻が悪いのか……。

失敬、話が反れたね。
そうはいっても時間は深夜だし新聞も量があって重かった。
だから妻には、「自分がやるから休んでていいよ」と言って、妻をうっちゃって一人で新聞を運び始めたんだ。

自分の自宅はマンションの1階なのだけれど、古新聞はマンションの入り口の風除室の片隅に出しておくことになっている。
そして、風除室からマンション内に入る自動ドアは、深夜帯はオートロックになっていて、鍵を持っていくか中から開けてもらわないと締め出されてしまう。
とはいえ、今は部屋に妻がいるから、終わったら開けてもらえばいいだけだ。
そう思って、自分はあまり気に留めず、4束ある新聞紙の半分を運んで行った。

指定の場所まで新聞紙を運び終えて、風除室から自分の部屋に連絡をしようとして振り返ったところで、新聞紙の束の残りを抱えた見慣れた姿が目に留まった。

「やっぱり私もついてくことにした」

――嗚呼、はちきれんばかりにしっぽをぶん回してやがるな……。

そこまでして飼い主様と離れたくないか、とかそんなに褒めてほしいのかなどと半ば呆れつつ、まあそれなら、と妻が持ってきた新聞紙を受け取ってひとところにまとめて置いておいた。

そこまでしたところではたと気が付いた。
うちの妻は抜けている。
何がとは言わない、とにかく抜けている。
自分の背中を我知らず冷汗が伝った。
そんな夫の胸中などつゆ知らず、妻は目をキラキラさせながらしっぽを高速回転させている。
こんなとき、うちの妻が「期待」に応える可能性は極めて高い。
上島竜平が驚愕して顎を外すくらいのお約束っぷりである。

ちくしょう、本当に楽しそうな表情をしているね。
自分は、恐る恐る、妻に尋ねてみた。

「ねえ、鍵、ちゃんと持ってきた?」

「鍵?」

――お願いだよ!

「そう、鍵」

「鍵って?」

――頼むから!!

「……………………あっ」


サザンカは めのまえが まっくらに なった !






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プロフィール

雪国サザンカ

Author:雪国サザンカ
ラノベとボカロをこよなく愛する厨二系ポケモントレーナー

TN:ジュンキ(サン)
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   サヤ(X)

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